ふわふわぷかぷか

波のまにまに漂うこころ

α6000にタムロンB011で雪の箱根を

前の記事でカメラを買ったと言いました。キットレンズに満足できずTAMRONの便利ズーム 18-200mm F/3.5-6.3 Di Ⅲ VC(Model B011)を買ったという話もしました。

箱根に旅行してこのレンズで写真を撮りました。雪景色が綺麗でした。雪があるとあれもこれもフォトジェニっぽく見えて素人カメラマンにはありがたいような練習にならないような。カメラを向けるのはすごく楽しかったですけどね。

以下の写真は全て、α6000にタムロンB011、撮影モードは絞り優先、jpeg撮って出しです。

 

DSC00461強羅から山を登るケーブルカー。この写真気に入ってるんですが、2日前に月食を撮ったときから露出の設定を変え忘れてISO3200になっていたのが残念です。

 

DSC00565 DSC00560 芦ノ湖

 

続いて箱根神社

DSC00584 DSC00586 DSC00597前ボケも後ボケもきれいに入っていると思います。便利ズームなので明るくありませんがテレ端だとそれなりにボケますね。

 

DSC00607 DSC00609 DSC00626 DSC00634ベタですが、絵馬を斜めから。ワイド側で絞り解放です。

 

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ここからは翌日。前日から一転して暖かくなり雪がいくぶん解けました。

DSC00667DSC00673 星の王子さまミュージアムにて、溶けかけの氷柱。同行者があったので撮影に時間をかけていられず絞り優先でサッと終わってしまいましたが、シャッタースピードを上げて水滴を止められたらよかったですね。レタッチで明るさとシャープネスを上げるとよりビビッドになりそうです。 


DSC00689 DSC00693ガラスの森美術館の池。鴨はあんまり速く動かないので撮りやすいです。

 

旅先(特に初めて行った場所)ではスナップと風景が中心になるので望遠はあまり使わないという話を読んだことがあったし実際そうなんだろうと思っていたのですが、意外と使いました。もちろんシャッターを切った枚数は広角側が多いんですが、写真らしい写真というか、SNSやブログで人に見せるものには望遠で撮ったのが比較的多いです。個人的に圧縮効果好きですしね。便利ズームって本当に便利、持っててよかった望遠レンズという感じです。

 

ところで今回、「水平を取る」という写真の基礎がどれだけできていないか思い知りました。α6000には水準器の機能がないので*1 ファインダーでグリッドラインを見ながら水平を合わせていますが撮れた写真を見るとできてないのが大半です。構図を決めた時点でそもそも傾いているのか、構えた時点では水平を取れているのにシャッターを押すときにカメラが傾いてしまうのか、見極めて改善していきたいです。

*1:上位機種には電子水準器が内蔵されている。

カメラを買った

前回の沼津巡礼記の最後にこんなことを書きました。 

結論

カメラが欲しくなりました(唐突)。

いやー、聖地巡礼って、普通の旅行に比べて写真をたくさん撮るんですね。あっココ見たことある! パシャ! みたいな感じで。 それで、スマホのカメラの性能に悲しくなりました。

東京から日帰り沼津巡礼 - ふわふわぷかぷか

というわけでカメラを買いました。

機種はSONYα6000です。

 

何にするかは友達の話を聞いたり自分なりに調べて考えた結果、とりあえず初めはAPS-Cにしようと思って、動くもの(スポーツ、鳥など)をメインで撮るわけではないので一眼レフにこだわらなくてよいと思いました。これからはミラーレスの時代になると感じたのでミラーレスを買うことにしました。

そうすると選択肢はソニーキヤノンなのですが*1、店頭で実機を触ってみて私はファインダーを覗きたかったのと、レンズラインナップを考えてソニーにしました。まあ私はソニー信者だからソニーを買いたくて、いま書いたことは半ば後付けです。

本当ならα6500が良かったですが価格の高さに尻込みし、現時点で写真をがっつり趣味にするという決意でもないので回避して、最低限以上の機能はあるという判断のもとで廉価なα6000にしました。

パワーズームレンズキットを買いましたが近所の公園で試し撮りしていたら「望遠が足りない」と感じて1日でTAMRON 18-200mm F/3.5-6.3 Di Ⅲ VC(Model B011)を買いました。純正レンズのSEL18200の双子的なやつですね。ためらいなく5万円ポーンと出したけど冷静に考えると大きなお買い物です。安田屋旅館に泊まれちゃうよ……。

 

そうしたらさっそく望遠の見せ場がが来ました。昨日(1/31)の皆既月食です。

下の写真はα6000にB011を付けて手持ちで撮影しました。テレ端で撮ってRAWからトリミングしました。 レタッチは特にしてません。

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200mm(フルサイズ換算300mm)、f7.1、1/1000秒、ISO640

 

カメラが好きな友人たちは当然に三脚を使うし人によってはフルサイズ機種で超望遠撮影をしていて、ツイッターなんか見るとすごい写真を上げていて差を感じますが自分としては満足しています。

まだ始めて10日ほどでこの先どうなるかわかりませんが、レンズ沼にハマりすぎないように気をつけながら、新しい趣味として定着したら楽しいかなと思っています。

*1:シグマという手もあるが初心者なのでユーザーの多いメーカーが良かった。

東京から日帰り沼津巡礼

ラブライブ!サンシャイン!!のアニメ2期が終わりました。
浦の星女学院は廃校になりましたが、Aqoursラブライブ優勝という栄光を掴み、千歌ちゃんはずっと追いかけてきた「輝き」に自分なりの答えを出しました。

劇場版制作が発表されたのでまだまだ彼女たちの物語は続くのですが、もう土曜日の夜になってもサンシャイン!!のアニメはやっていなくて。だけどレコーダーが毎週予約を続けていて後番組のバンドリ!が録画されていたり。ロスは否めません。

というわけで(どういうわけだ)、去る1月10日に沼津に行ってきました。少し間が空きましたが今日はその旅行記です。

 

沼津の聖地巡礼ググると車やバイクで行くことを勧めるものも多いですが、東京から鈍行電車で行きました。
大都市圏じゃないので地下鉄もなく、フットワークに難があるのは否めませんが、公共交通機関だけでも一日でかなり回れました。
記事のタイトルがアフィくさいのは仕様です。ご容赦ください。。。

※なお、本記事中の電車・バスの運航スケジュールは2018年1月10日現在のものです。

 
・内浦編
・沼津編①
・沼津港編
・沼津編②
アドバイス
予算
心残り
結論

 

旅程

5:20 東京駅発
おはようございます。最寄り駅の始発に乗って、東京から東海道線に乗りました。f:id:ukikusar:20180122045458j:plain

三島駅でJRを降り、伊豆箱根鉄道駿豆線に乗り換えます。
7:34分三島発のラブライブラッピング車両に乗りました。

 

8:09 修善寺駅
駿豆線の終点です。この駅に、Aqoursの2nd LIVEツアーで実際に使われたHAPPY PARTY TRAINのSL車両が展示されています。内浦に行くには伊豆長岡駅で降りてバスに乗るのですが、この期間限定展示を見たくて終点の修善寺まで乗りました。 

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ここから反対の電車に乗って内浦に向かいます。
みとしーに入る予定があるなら、ふつうの切符を買うのではなくて、みとしーまでのバスとみとしーの入場券がセットになった切符を買うとお得です。

伊豆・三津シーパラダイスセット券 |駿豆線・大雄山線

 8:18修善寺発の電車で折り返して、伊豆長岡駅からバスへと乗り継ぎました。

 

9:15 内浦着
バスの伊豆・三津シーパラダイス停留所に到着です。ひとまずみとしーには入らず先に長井崎の方へ向かいます。*1
南西へ500mくらいほど歩くと三の浦総合案内所があります。
ここで沼津まちあるきスタンプ帳を買い、レンタサイクルを借りました。

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自転車はユニットラッピングで3台あります。私はCYaRon!号を借りました。
レンタルに予約は必要なく、その場で申込用紙を書くだけです。また、費用は無料です。3時間後までに返しに来るようにと言われます。
電動アシスト自転車ですがバッテリーが取り外されているので自力で漕がないと進みません。

 

9:50 長井崎中学校
平日の授業時間帯だったので学校に行くかは少し迷いました。しかし好奇心に負けて行かせてもらいました。
学校付近には生徒の撮影をしないように等と書かれた案内看板があります。私が行ったときは体育の授業で生徒が学校の周囲を走っていたので写真は撮っていません。
景色が非常に美しい学校でした。また、学校に行くまでの坂は傾斜がきつくて自転車では上れませんでした。

案内所に自転車を返す道すがらアニメの聖地にちょこちょこ寄りました。

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弁天島と、1期9話で鞠莉が転んだところ

 

 10:30 伊豆・三津シーパラダイス
みんな大好きみとしーです。
結構駆け足ですが、30分ほどでサッと回りました。f:id:ukikusar:20180122051726j:plain

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恋アクに出てくるクラゲ水槽

 

11:00 内浦散策
高海家のモデルである安田屋旅館や、ユニットシングルでCYaRon!がバイトした松月。このあたりは街並みそのものがラブライブ!サンシャイン!!の舞台です。アニメだけでなくG'sの版権絵も知っている人だと、そこら中が「あの橋本で見たことある!」状態になります。

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しばらく散策して、東海バスの「三津」停留所から11:25発・沼津駅行きのバスに乗りました。

 

12:00 欧蘭陀館
バスは終点まで乗らず「市場町」で降りて徒歩10分。
渡辺曜ちゃんの家のモデルは欧蘭陀館というカフェです。ここでランチを。

なお、沼津で「欧蘭陀館」というとお店が二つあるのですが、曜ちゃんの家は下河原のほうなのでお間違えなく。

この日は斉藤朱夏さんのイベントがあることもあり混んでいましたが運よく並ばずに入れました。満員で食事の提供まで少しかかりましたが、店員さんがとても気を遣ってくださって申し訳ないくらいでした。
今回は「曜ちゃん家のハンバーグ」を食べました。次に来たときはヨキソバを頼みたいと思います。

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13:15 仲見世商店街
欧蘭陀館を出て徒歩15分。

斉藤朱夏さんが沼津の一日警察署長に就任してイベントをやるということで、駅前の仲見世商店街にはライバーが集結していました。

イベント開始45分前の到着でも一応パレードの通路最前を取れました。
ツイッターによると朝から場所取りをする人もいたそうで。恐ろしい……。

 

14:00 斉藤朱夏さん一日警察署長イベ
イベント体験記はいろんな人が書いてると思うので略します。
でもね、パレードは本当に近かったですよ。はい。
来てよかった。

 

15:00 沼津駅付近散策
イベントが終わったらそのまま駅へ向かって、周囲のスポットを散策しました。
北口へ回って、Aqoursタペストリーや2期1話で練習場所になったプラサ・ヴェルデを見たり。

南口に戻ってコラボカフェでお土産を買ったり。

駅の売店でのっぽパンを買って、南口のバスターミナルから15:40発の沼津港行のバスに乗りました。 

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プラサ・ヴェルデ

 

 16:00 沼津港深海水族館

「千本港町」でバスを降りて徒歩5分。
恋アクのドラマパートで1年生組が来た水族館です。
ドラマ内で「シーラ、カンスッ!」と連呼されていましたが、世界で唯一シーラカンスの冷凍標本が展示されています。
来て知ったのですが、現在ではシーラカンスは調査目的でも捕獲が禁じられており、今後標本が増えることはないそうです。

この水族館は本当に楽しかったです。ラブライブ関係なしに面白かった。
ドラマCDで善子が「なんで深海水族館なのよ。ハズレ引かされちゃった感じじゃない?」とか言ってましたが何を言うか。大当たりですよ!

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水族館の隣に沼津バーガーがあります。
ラブライブコラボで「堕天使の宝珠」というメニューを売っています。ちなみに、水族館のチケットを見せると1割引きになって嬉しい。

 

  

17:15 沼津港大型展望水門「びゅうお
沼津バーガーから徒歩10分で、沼津港の外港と内港を仕切る水門に着きます。津波から内港を守る水門に展望台がくっついた「びゅうお」です。
1期5話で善子が逃げ回るときに通ったり、1期11話で鞠莉ちゃんと曜ちゃんが嫉妬ファイアーしたりした場所です。

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曜と鞠莉が本音を語り合った展望台

 

水門の南側の「イーノ」には1期Blu-ray4巻の表紙になった場所があります。

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1期Blu-ray4巻

 

18:30 ヌーマーズ
沼津港から沼津駅へ向かうバスまで時間があったので、歩いて駅まで戻ることにしました。荷物が多くなく普通に歩けるなら40分くらいで着きます。
駅の手前で西へ曲がってアニメイトの向こう側まで行くとヌーマーズリトルデーモン店ことゲーマーズ沼津店です。
ビルのワンフロアで、売ってるものは都心のメイトやゲマズに出入りしてる人からすれば特別なものはありません。ただこの看板を見たかったから来ました。

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19:04 沼津駅
1日満喫して沼津を出発しました。
上野東京ラインに乗ると東京駅まで乗り換えなしの2時間で帰れます。
鈍行で東京に帰る場合沼津駅の終電は21時30分~22時台ですが*2、田舎の店は早く閉まるので、友人とご飯を食べるとかでなければあまり遅くまでいても仕方ないかなと思いました。

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 アドバイス

以上、やや急いだ旅程にはなりましたが、5:20東京発の21:08東京着で、これだけたくさんのところに行くことができました。
電車とバスだけでもけっこう欲張りツアーができると知って貰えたら嬉しいです。

ここで、電車・バスで聖地巡礼する際のアドバイスを4つ。


1.グーグルマップに聖地を登録しておく

聖地がどう分布しているか把握していないと効率的な動き方ができません。私はこれGoogleマップに登録して、スマホでアプリを開けば付近の聖地が分かるようにしていました。

「ラブライブ!サンシャイン!!」舞台マップ


2.行程は事前に考えておく 特に時刻表

電車もバスも東京のように本数が多くありません。一本逃すと次は2時間後になったりします。どのように動くのか、「○時のバスに乗るから○時まではここにいて良い」といったスケジュールを事前に決めておきましょう。

行程を事前に計画したうえで、時刻表はいつでも確認できるようにしておきましょう。特にバス。伊豆箱根バス東海バスは非常に重要です。

私は、駿豆線の時刻表沼津市のバス路線図 のPDFをiPhoneにダウンロードし、伊豆箱根バス東海バス の時刻表検索ページをsafariでブックマークしていました。


3.終バスの時刻は必ず確認する

2とも関連しますが終バスは絶対に逃せません。沼津港なら駅まで歩けなくもありませんが、内浦で逃すと本当に命とりです。

①みとしーから沼津駅への終バスは18:55、②みとしーから伊豆長岡駅への終バスは19:45*3、これだけは絶対に覚えておきましょう。


4.地元の人に失礼のないように
これは交通機関とは関係ありませんが。地元の人に歓迎はされないとしてもせめて迷惑に思われることのないようにしたいです。

当たり前ながら沼津はラブライブ!のためにあるわけではありません。そこにもともと住んでいる人たちがいちばん偉くて、私たち巡礼民はそこにお邪魔している立場です。

電車やバスでグッズをジャラジャラ出して目立たない、スタンプラリーのために入ったお店ではお茶1本でもよいから何か買う、など旅行客としてマナーと気配りを意識しましょう。

 

予算
最後に予算についてメモを残しておきます。

・JR線 青春18きっぷ  2370円*4
駿豆線 三島→修善寺  510円
駿豆線 修善寺→三島、伊豆箱根バス 伊豆長岡駅→みとしー、みとしー入場料:すべて合わせて「シーパラセット券」  2200円
東海バス 三津→市場町  780円
伊豆箱根バス 沼津駅→千本港町  200円
沼津港深海水族館 入館料  1600円
びゅうお 入場料  100円

合計 7760円*5

 

食費は1食につき1000円を考えれば十分です。

私の場合だと、欧蘭陀館館のハンバーグで1000円、沼津バーガーでマグロバーガーと堕天使の宝珠を食べて1125円(1250円から深海水族館のチケットで1割引き)でした。正直沼津バーガーでは無理をしたというか、堕天使の宝珠だけ頼むのもなあと余計なことを考えてお腹も空いてないのに見栄を張ったところがあります。

あとはお土産とかグッズを買うと増えます。

 

 心残り
今回は淡島を完全に切りました。
HPTの展示を見るためだけに初手で修善寺に寄っているロスと、しゅかしゅーのイベントで昼過ぎに駅前に行かなきゃいけなかったことの制約でこうなりました。
この二つがなければ、内浦→淡島→港および駅周辺、という順番に一日で梯子することも可能だと思います。
ただ、可能だとは思いますが、まあ淡島は別の機会でいいかなと思っています。水族館の入場料って結構高いので、駆け足で何ヶ所も梯子するより一つ一つをまったり堪能したほうが満足度が高いはずです。淡島は次回以降にじっくり回ろうと思います。

 

 結論
カメラが欲しくなりました(唐突)。
いやー、聖地巡礼って、普通の旅行に比べて写真をたくさん撮るんですね。あっココ見たことある! パシャ! みたいな感じで。
それで、スマホのカメラの性能に悲しくなりました。暗いところでは使い物にならないしね。
活動的なアニメオタクにカメラ好きが多い理由がわかりました。
私もカメラ買おうかな~。でもカメラ買ったら巡礼するお金がなくなっちゃう!

 

追記:カメラを買いました。

追記2:カメラを買ったけどお金を捻出して沼津に巡礼しています。
沼津 カテゴリーの記事一覧

*1:実は当初はみとしーに朝イチで入ってから長井崎方面へ向かう予定だったのですが、みとしーで買うつもりだった沼津まちあるきスタンプラリーのスタンプ帳が売り切れだったため順番を替えました。三の浦総合案内所のスタッフに聞いたところスタンプ帳はほとんどの販売所で売り切れているそうです。

*2:東京駅に住んでるなら22時台だけど東京駅から自宅までさらに電車に乗る人は21時台になるということです。

*3:この後に20:43というのもありますがこれに乗るとJRも終電チャレンジになるのでお勧めしません。

*4:5日分で11850円なのを5で割ったものです。普通に乗ると東京~沼津間は片道2270円です(東京~三島でも同じ)。学生なら学割が利きます。

*5:18きっぷも学割も使わずにJRの運賃を計算すると9830円

劇場版ごちうさで泣いた

 

アニメ感想です。ネタバレは抽象的にですが少ししているかも。

ごちうさの劇場版OVAご注文はうさぎですか?? ~Dear My Sister~』を観てきました。TOHOシネマズ上野で14日の16:10~の回です。

先週オープンしたばかりのTOHOシネマズ上野は良い劇場でした。いちばん大きなスクリーン3に入りました。座席は前後も左右も広いです。前後は傾斜がかなりついていて、前の人の頭が邪魔になることは基本的にないと思います。傾斜のために後方の席はスクリーンを見下ろす感じになるので、一般に映画館の良席は後方の中央とされますがここでは後ろに行き過ぎないのがよいと思いました。

 

さて本題のごちうさですが、最高でした。

3回泣きました。今まで映像作品でボロボロ泣いたことなんてなかった私が*1 日常系アニメでこんなに泣くなんて思いませんでした。ついさっきまでギャグシーンだったのに「あっ」と思ったらもう顔が歪んで涙が出てるんです。私、こんなにごちうさを好きになってたんだな。種田梨沙さんのこともあるのかな。

まずオープニング挿入歌で泣きました。種田さんの最初のソロパート、タイトルロゴ、そしてテレビシリーズのシーンがスライドショーするところ。

次に、予告にも出てくるココアの「将来の夢はたくさんあるけど、一番の憧れはやっぱりお姉ちゃん」で泣きました。

www.youtube.com

ココアの実家での様子が暫く描かれて過去の回想があって、モカとココアのお母さんの描写があって、のこのシーンは破壊力絶大です。

最後は主題歌とエンドロールに入ったところで泣きました。直前のココアとチノのシーンに感動したというより、この作品にありがとうという気持ちが溢れ出て止まらないといった涙でした。Koi先生にありがとう、橋本監督にありがとう、種田梨沙さんおかえりなさい、公開を遅らせても種田さんを待ってくれた制作陣にありがとう、アニメに関わったすべての人たちにありがとう、そして「ごちうさ」にありがとう。

 

脚本と演出は非常に丁寧に作り込まれていました。原作5巻のある部分がストーリーの中心ですが、他のエピソードもうまく絡めて回収し、本筋に関わらないキャラも存在感を発揮し、アニメ1期2期のシーンやセルフオマージュがあり、キャラソンネタもあり。今日までのごちうさのすべてが詰まった集大成です。

音楽も素晴らしいです。新しい劇伴もありますがテレビアニメの音楽の流用が特に好きでした。『おはなしをしよう』とか。そしてラストシーンはやはりあの曲ですよね。川田瑠夏さんありがとう。

挿入歌と主題歌も完璧です。予告でbgm的に流れているのと劇場版で本編に合わさるのとでは違います。劇場では号泣のトリガーに化けました。主題歌と言えば、予告公開からずっと思っているけど、『セカイがカフェになっちゃった!』のサビで合いの手にコーラスで「よーろしくねっ」が入っているのは畑亜貴流の種田梨沙さんへのメッセージですよね?

そして種田梨沙さん。おかえりなさい。実は本作のリゼの声は不安定です。ところどころ少年っぽさが強かったり。まだ本調子じゃないのかもしれない。聞く話ではアフレコは種田さんだけ別撮りしたらしく、演技が難しかったのかもしれない。でもそんなことどうでもよかったです。種田さんがリゼを演じてくれたことだけで120点です。本当にありがとう。昨年のちょうど今頃に劇場版きんモザを観たとき、綾がまさかの主役になっていて種田さんは渾身の名演をしていて、もしやこれが種田さんの遺作になったりしないかと心が震えたのを覚えています。あれから1年経って元気に表舞台に戻ってきた。私は落選して行けなかったけど舞台挨拶にも出て来られた。それだけで私には十分です。

本作ではリゼがよく笑います。リゼは素直になるのが苦手でツンツンしちゃうキャラですが、照れてとかじゃなくにっこり笑うシーンがたくさんありました。私はリゼに種田さんを重ねたいと思いました。病気療養で丸一年仕事を空けた間ごちうさは種田さんを待ちました。それは他でもなくリゼが種田さんを待っていたんだと感じました。リゼの笑顔は種田さんおかえりの笑顔に見えました。同時に種田さん自身の笑顔にもなったらいいなと思いました。

 

私はまた観ます。コミケで買った前売りを使って。それでもまた行きたくなったら何度でも劇場に通いたいと思います。

ちなみに来場者特典の色紙は既になくなっていました。私はリゼが特に好きですが公開初週のキャラは誰になってもすごく嬉しかったので残念でした。2週目の色紙は貰えるように2回目を行きます。

 

追記:この記事はどこで泣いた何が感動したといったことばかり書いていますがごちうさアニメの真髄は変わっていません。ベースは笑いあり萌えあり、テンポよくギャグとほっこりを打ち込んでくるいつものごちうさです。あなたの知っている「ごちうさ」を期待して観に行けば期待通りかそれ以上の神アニメが待っています!

*1:去年の秋にラブライブ!のμ'sファイナルライブのBlu-rayを友達と見たとき、当時はキャラの顔と名前とスクフェスの低ランクで解放される曲くらいしか知らなかったのにちょっと泣けた。いま見たらたぶんかなり泣く。

ガチ恋だっていいじゃない

 

昨日、声優の豊崎愛生さんが結婚を発表したとのこと。

ゆるゆり花咲くいろはくらいしか出演作を見ていない*1 私には「あ、ふーん」って感じだけど、アニメ界隈では結構大きなニュースじゃなかろうか。

で、タイムラインに流れてきたこのツイート。

私もそう思う。オタクなんだもの。オタクになっちゃったんだもの。ガチ恋上等よ。

 

さてラブライブ!サンシャイン!! のオタクの私は昨日、ラクーアで行われたアニメ2期主題歌発売記念イベント を観に行った。Aqours声優の2年生組3人がファンの持参した台紙にスタンプを押すという企画。イベント開始1時間前の午後5時に着いたら既にたくさん人が集まっていた。東京ドームのそばにいることだしスマホでドラフト会議を見て暇を潰した。巨人は清宮くんの抽選を外した。

6時になるとキャストの3人が出てきた。自己紹介とコーレスをやって、このたびリリースした新曲についてちょこっと喋ってトークパートは終わった。時間にして10分くらい。あとの時間はスタンプ押印会。このスタンプ会は当日朝に会場でCD買って抽選に当たった人しかできなくて、権利がない私は当選したファンが順にステージに上がるさまを2階から眺めた。

暫くすると人が帰りだしてステージ正面近くの最前列に行くことができた。2階と言っても2nd LIVEで見たときよりはだいぶ近くて、双眼鏡を使うとかなりよく見えた。逢田梨香子さんはとてもきれいだった。伊波杏樹さんはイメージ通り元気だった。

斉藤朱夏さんはひとときも笑顔を絶やさず愛想を振りまいた。半分くらいのファンがしゅかしゅーの前に来ると敬礼をするのにその都度敬礼を返してて、その律義さに遠くから眺めてる私も敬礼を送りたい気持ちだった。私も朝から来てCD買ってたら5秒×3人とお話できたかもしれなかったんだなぁとぼんやり考えた。*2

そのとき、すぐそばにいた制服の男子高校生二人組が「くだらない芸能人を追いかけてこんなにたくさん人が集まって、ステージでやっていることはしょうもない一瞬の接触で、地上階の前方にいる人たちはそのためだけに要らないCDを買っていて、何から何まで馬鹿らしい」といったことを聞えよがしに話した。言ってることは全面的に正しいと思う。ただ、1時間前に来た私より早くから待っていてトーク終わっても帰らず最前に詰めている人が言っても惨めなだけだった。

そうやって斜に構えてもしょうがないのだ。もうオタクなんだもの。オタクになっちゃったんだもの。

彼らがおっさんだったら「みっともない振舞いはやめなさいな」と窘めもするけれど、高校生でCD積むお金もなくてステージ上のファンが羨ましいのだろうから、これくらいの憎まれ口は許してやろうと黙って立ち去った。

*1:To LOVEる? そんなものはない。

*2:このイベント見てたら、また参加者のレポツイートを読んでたら、接近イベ行きたいっていう人々の需要が高まってお渡し会の倍率が上がるのではと思った。諏訪ななかさんが好きな私はSHIBUYA TSUTAYA開催回に応募している。1枚しか買ってないから初めから当選するつもりでいないけど、たださえ東京での3年組イベはこの渋谷TSUTAYAだけなのがさらに激戦になるのは……。

特定外来生物「イェッタイガー」

迷惑コールから現場を守れ。

気持ちが落ち着くのに少し時間がかかった。と言っても書き始めるとまたイライラして言葉が乱暴になる。

 

9月29日と30日、ラブライブ!サンシャイン!! Aqours 2nd LoveLive! HAPPY PARTY TRAIN TOUR埼玉公演に両日参戦した。神ライブだった。超満員のメットライフドーム*1 を3時間半にわたり魅了するAqoursのキャスト9人。初めてドームライブに入ったが、大箱には大箱の楽しみ方があると感じた。ハロプロで何度か入った中野サンプラザくらいのサイズのホールコンサート好きだけどね。パフォーマンスを鑑賞することに関しては2000人規模のホールがいいけど、会場全体の熱気は客席がステージをぐるっと囲んだアリーナやドームならではのものがある。それも4万人よ。4万人が熱狂すると会場が揺れるよ。2日目ラストの『Landing action Yeah!!』のBメロの「ジャンプ!」は地震が起きたんじゃないか。

 

とまあ、こう、単にAqoursライブ最高だった、ありがとうラブライブ!サンシャイン!! という話ならわざわざブログに書くのに時間はかからないわけで。神ライブに一点の瑕をつける水差し野郎がいたわけよ。

ラ!界隈の人は皆さんご存知だろうけど、家虎がちょこちょこ目に付いた。2日とも。会場全体が静寂に息を呑むようなタイミングで「イエッタイガー!」とか叫ぶやつ。私は初日は三塁側スタンドにいて、界隈でフルボッコにされたMIRAI TICKETの家虎は気付かなかったけど、恋になりたいAQUARIUMなど数曲でMIXとかいろいろ聞こえて眉を顰めた。他を全部譲っても未熟DREAMERだけはあり得ない。

*1:いわゆる西武ドームです。

*2:2日目のミラチケで叫んでた人たち、迷惑だしウザいし、そのうえ二番煎じが最高にダサい。こういうことするにしてもパイオニアならまだ面白いのだが、後追いはただただ白ける。

*3:ただし合いの手は「正しいもの」があります。Psychic Fireの一番のサビで「ビービビビビビビ!」と叫ぶのは間違いです、「ハイ! ハイ! ハイ! ハイ!」を入れましょう。

*4:「歌に関係ない言葉を叫ぶなどのコールの禁止」等と言って公式が迷惑コールを明確に禁止するケースもあります。

そういえばラブライブ!はサンシャイン!!になってUOが禁止になりました。無印では『Snow Halation』の落ちサビでUOを会場全体で折りたいという風潮だったのからすると大きな転換です。

*5:つい最近、アイドルのライブでオタ芸で曲が聞こえなかったといって客の一人が運営を訴えたという裁判が最高裁まで行って、原告が敗訴しました。当たり前です。

*6:fripSideの八木沼さんは昨年のライブで家虎に怒ったそうですね。Aqours埼玉のミラチケも伊波杏樹さんが困惑していたという話をTwitterで目にしました。

けものフレンズ、悪くないんだけどさぁ

先日最終回を迎えた『けものフレンズ』は2017年冬クールの覇権アニメでした。私は基本的にアニメを自分から見ることはなく、ツイッターのタイムラインで高評価をよく目にする作品を一度見てみて面白かったら翌週から毎週視聴するというふうにしていて、今期はけものフレンズを3話までネットで追いかけ4話からリアルタイムで視聴しました。

この作品、キャラデザや表面上の話の調子はゆるーくほのぼのした雰囲気を基調としながらも示唆的な描写*1 が各所にちりばめられていたことから、考察厨が多くみられましたね。ツイッターの「#けものフレンズ考察班」のハッシュタグとか。どういう楽しみ方をするかは観る側の勝手なので私の誹りに取り合う必要はありませんが、ごちうさが好きな人間でけものフレンズをかばんとサーバルの関係性などを中心に解釈していた私は*2ディストピア的な要素に特に注目して「考察」を巡らせる人たちには終始冷笑的でした。結果論では、考察厨の人たちが考えていたことのほとんどは無駄でした。最終回まで一貫しないガバガバ設定や匂わせたきり回収しなかった謎が散見されるけものフレンズはその方面では水準の低い作品でした。もちろん、空虚で無意味な内容であっても考えること自体が楽しいということはあるのでしょうが。

そういった背景もあり、オンラインの言論空間はけものフレンズにはなんだか知的ぶったというか高尚ぶったというかな称賛が溢れていて、論理的不整合の指摘を含めそれに対立することは許されないような空気で気味が悪いです。 

それにしても、12話のはじめのフレンズたちが勢ぞろいした場面を「熱くなった」「かばんちゃん(ヒト)とフレンズの強い結びつきが端的に表現されていた」「巧い構成だ」などと評する人には感性を疑います。あれはベタな少年マンガ展開と似て非なります。あの作品に通底していた人間のエゴの象徴に他ならない。その意味では確かに最終回にふさわしかったと言えます(皮肉です)。

それまで全くフレンズの呼びかけに反応しなかったラッキービースト(人間の製作物)が、ヒトの危機に際してだけネットワークを通じて全パークのフレンズに干渉して救出させるなんて、フレンズを仲間と思わず明確にヒトの下に置いて管理・利用・消費するというジャパリパーク設置者の醜い精神性の発露でしょう。私はフレンズとヒトとの隔絶の深さを知って眉を顰めましたよ。

ミライさんも、このアニメの制作者も、少なくとも無自覚にその思想を前提しているんですよ。そのことに気付かず盲目的に持ち上げている人の言うことはすべて滑稽すぎて笑止です。

*1:1周目で現在進行形で視聴者の目に留まって考察されるようなものを「伏線」とは言いません。

*2:この記事は批判的な調子ですが私はこういう観点から見ていてけものフレンズには満足しています。良作でした。

道重再生公演に行ってきました

道重さゆみさんの『SAYUMINGLANDOLL~再生~』の3月23日、27日、29日のレイトショーに行ってきました。

何か言うのも野暮なくらいに素晴らしかったです。

さゆにはカリスマがあるなぁとしみじみ。会場が大きくないので(客席はせいぜい200人くらい?)、さゆから客は文字通り全員見えていて、コットンクラブの空間のすべてにさゆのオーラがなみなみ充満していました。私にとっての初日である23日は私が風邪明けで体調があまりよくなかったのですが(周りの席の人と道重さんに本当に申し訳なく思います)、場がさゆの本気に支配されていてステージ中は咳払いもできませんでした。それだけ圧倒的でした。

途中でさゆが客席を動き回るところがあるのですが、ただでさえ席とステージがとても近くてこんなにチケット安くていいのかと思っていたのにさゆが目の前まで来てぴょこぴょこ動くものですから本当に感動しました。

3日間通うなかで私の座席は初めはステージの真横に近かったのが徐々に正面寄りになりました。何度か行われるイリュージョンは真横から見てもタネが見えず興をそがれることがありませんでした。むしろ初日に真横から見て彼女たちのパフォーマンスの水準を知り安心や没入が深まりました。公演の内容が分かってきた2日目3日目にはステージが俯瞰的に見やすい位置になり新しい発見があったりして毎回飽きませんでした。

飽きないと言えば、さゆの髪型、毎日違いました。23日の公演の最初にはうさちゃんヘアーをしていて、「ああっ、さゆ……!」とそれだけで泣きそうでした。はじめて間近でさゆを見たとか2年半ぶりの道重さんだったとかいう要素も加わってかもしれませんが、3日間のすべてを通じてあの最初の髪型がいちばん好きでした。 

「雑記事」のタグをつけて思いつくまま適当に書きつけましたが結構な字数になりました。それだけ盛りだくさんな公演だったということです。 

いま再生公演でやっていることが道重さんのしたいことなのかは私たちにはわかりませんが、今後はいまの公演のように、メジャー路線ではなく身の丈に合って地に足がついた活動、自分のしたいことをぼちぼちやってくれたらいいなあと願っています。

日常系には内容がないって言うけど

そういう人が中身があるって言う作品こそ、設定からくる壮大なご都合主義の中でキャラが動いてるだけに見えて移入できないなぁ。まどマギでも、ラブライブでもさ。

 

君の名は。』に感動するってわかんないって思う理由の一つがこれで。

私は2回観たけど、二度とも映像はきれいだと思ったけど、話は良い悪いというよりそもそも評価すべきものが存在しないと思った。瀧と三葉には、彗星が落ちる、それによる糸守の人的被害を回避するという壮大すぎる仕事が背負わされて、(この作品では全体のまとまり的にそれは成功することが初めから観客には察せられて、)彼らはそれをするという運命に駆り立てられているように見える。彼らの行動には運命からくる当然しかなく、感情や思考の要素がない。ただストーリーのために動かされる駒になっていて、意志を持ち血が通った「人」じゃない。だから薄っぺらい。「ま、そうでしょ」「はいはい、それでこの問題を解決するのね」って白けちゃう。

 

シン・ゴジラ』は、あれは不条理ギャグアクションだから、初めから感動とか狙ってもいない作品だけど、登場人物の動きには似たようなところあるよねぇ。

 

じゃあ何が良いって、映画で言えば、私が観た2016年のベスト邦画は、『聲の形』、次いで『この世界の片隅に』。

好きなアイドルの曲

のたび、道重さゆみさんの再生公演のチケットを取りまして、しばらくぶりの現場に行くことが決まりました。私にとっては、道重さんは2014年の夏ハロコン以来、2年半ぶりです。あっ、2015年のさゆロス展を含めれば1年ぶりくらいですね。

 

回に限ったことではありませんがこのブログの記事は完全な私見です。割り切って読んでください。

記事のタイトルを区切ると「好きな / アイドルの曲」です。「好きなアイドル / の曲」ではありません。また、アイドル≪の≫曲、であって好きな「アイドル曲」ではありません(これ重要)。

では本題に入ります。

 

イドル*1 の魅力って何だろう。この点についてファンはそれぞれ自分の思いがあるはずで、それを否定する気はありません。自分が考えるアイドルの本質を大事にしてください。私自身、初めてファンになった中学3年のときから今までにアイドルの良さだと思うものが変わってきていますが、昔の自分を “分かってない” と腐す気になりません。

今の私が考えるアイドルのいちばんの魅力は、それがメンバーにとっての本気の自己実現の場であることです。私はアイドルをすることは彼女たちの「全力の」「青春の」「腰掛け」であってほしいと思っています。*2

 

れでは、アイドルの楽曲の良さって何だろう。アイドルが歌ってさえいれば曲はなんでもいい? そうは思いません。アイドルにしか歌えない曲、アイドルが歌うからこそ出る趣というものがあるのです。

「アイドル曲」「アイドルソング」というと元気のよいラブソングと応援歌が代表的です。私もそういうの好きだし、アイドルに重要な一つの曲の系統だと思います。また、ある程度キャリアを積むとファンへの感謝を綴った曲を出すこともあります。しかし私のいちばん好きな「アイドルの曲」はこのいずれでもありません。

私は、中高生である今が永遠には続かないこと*3、自分たちが大人になって変わってしまうこと、今の親友といつか別れてしまうこと、といった主題を歌った曲が好きです。本稿ではこれを「未来感傷曲」と呼ぶことにしましょう。たとえばBerryz工房の『友達は友達なんだ!』『サンクユーベリーベリー』、重ピンク&こはっピンクの『宝の箱』がそうです。*4

実はこのようなことを考えこの記事を書こうと思ったきっかけはラブライブ!です。前回の記事でちょっと書いたように、今年から所属しているコミュニティにその方面のオタクがあふれていた影響でラブライブ!やアニメに多少詳しくなったんですが*5、その過程で知った『SENTIMENTAL StepS』という曲が、いま言ったことにドンピシャにハマっていて。*6 人生、意外なところから視野が広がるものです。

 

のような曲を、アイドルとしての全盛期後半かそれを少し過ぎた頃、具体的に言うと主力ないし年少メンバーの高校生年代の終わりから成人前に出してもらえると最高です。ここで強調しておきたいのは、こういう曲はリリースのタイミングが非常に大切だということ。昔にも書きましたが、曲はただ曲としてあるのではなく文脈の中にあります(我武者LIFEと℃-ute の終わりを参照)。誰がいつ、どういう状況にあるときに出したのか。また、リリース後のライブでのパフォーマンスによって新たな意味を持つようになることもあります。曲は文脈の中に生き、不断に生まれ変わり続ける。*7

 未来感傷曲はメンバーが若いうち、また活動初期に出しては薄っぺらくなってしまいます。*8 中学生年代ころから活動を始め、元気なアイドルソングを中心に若々しい活動を積み重ね、年月とともにスキルをつけ心身ともに成長しピークの時期を迎え、それが終わろうとしているときが最適なタイミングです。歌詞では「中高生でなくなる」「大人になる」「友と道を分かつ」というようなことを歌っているのに、そこに彼女たちが「アイドル性の峠を越す」「アイドルを卒業する」「(アイドルをやめることにより)今一緒に活動しているメンバーと離れる」という意味が隠喩される。歌っている側はそれを自覚し、*9 ファンも言葉の奥にもっぱらそれを読み取る。それこそが未来感傷曲の醍醐味だと思うのです。

 

う書くと、読者には、どうも筆者はアイドルを終焉や凋落に価値があるものと思っているようだと感じられるかもしれません。私はピークを過ぎたアイドルが下り坂でもがくさまに最大の面白さを感じているのではないと思っていますが、そう指摘されて全否定することはできません。アイドルの中核的な価値は「儚さ」にあるんだと、なんとなく思います。この記事の最初のほうでアイドルを全力の青春の腰掛けであってほしいと書きました。きっと私は、青春を投げうって頑張ること、そうした日々の成果が有形無形に現れること、しかしその彼女の青春は長くないこと、そして終わってしまえばアイドルとしてこの世に生み出したものごとは一気に過去のものとして褪せてゆくこと、これらをアイドルの本質的な趣だと感じているのです。

魔法少女まどか☆マギカ』というアニメ作品で、インキュベーターは宇宙の熱的死を回避するために感情変動のエネルギーを取り出す技術を開発し、少女の絶望に伴う感情変動をそのメインターゲットとしました。少女は夢(「魂をかけるに値する願い」)に惹かれて契約し魔法少女となり、形式的には夢が叶ったのにその因果で望まぬ世界が生まれどんなにもがいてもそれを解消できず、最終的に絶望して魔女に堕ち大量の感情エネルギーを放出します。必ず絶望することになると知っていながら夢をちらつかせて次なる少女に契約を迫るインキュベーターを、我々は巨悪とみなします。他者の人生を消費し、輝きを涸れるまで搾り取って用が済んだら捨てる、なんと許しがたき所業か。ところで、アイドルファンの私やあなたがアイドルへ向ける視線にはインキュベーターに似た嗜虐がありはしませんか。

*1:私はハロプロ以外のアイドルのファンではないので、私がする3次元のアイドルの話は基本的にハロプロなんですが、本稿で書いていることは “ハロプロだから” でなくアイドルに一般的な(であってほしい)ものだと思うので「アイドル」と書いています。

*2:この言葉の意味を説明しませんが共感できる人はしてください。理解の補助になるかもしれないことを一つ言うと、アイドルのピークは高校生年代です。

*3:Berryz工房のラストコンサートでのMCで、徳永さんは「12年半、ハロープロジェクトBerryz工房をやらせてもらって、2つ気づいたことがあります。ひとつは、時間は止められないこと。」と言い、須藤さんは「今日で終わりだと思うとすごくさみしいし、こんなに素敵な空間を守ることが出来なくて本当にごめんなさい。」と言いました。そういうことです。

*4:サヨナラのかわりに』『桜→入学式』のような卒業・入学ソングには幾らか似た要素がありますが少し違うと感じています。

*5:私のほうから彼らにハロプロの布教はしてません。ゴメンナサイ……(?)。

*6:このブログの読者には知らない人も多いと思うので歌詞を少し紹介します。1番の「楽しいと思う今を 保存したい気持ち 初めて感じたんだよ」も良いですがストレートすぎて、個人的には以下に引用する2番以降の歌詞が秀逸だと思います。(はてブロでの歌詞引用にジャスラックがうるさいという噂を聞いています。何か言われたら引用は削除します。)

見えないだけで本当は 少しずつ成長してるって
タネを埋めた場所からは 小さな葉っぱが歌いだす

季節がいつの間にか塗り替えていった
街の色に気付いたよ

(中略)

気のせいだよね いつものみんなだね
ふざけて駆けあし 転びそうだ
待って 待って どこか寄って帰る?

すれ違っても わからないくらい
君もぼくも大人になった頃が想像できない
だってずっと一緒だから

 

*7:しかし、当たり前ですが、その「文脈」はファンでない人は全く知らないことです。他ブログさんのこの記事(私が好きな"モーニング娘。"の話。 - 青猫文具箱)でもそのようなことが書かれていて、共感しました。私がさきほど『SENTIMENTAL StepS』を紹介するだけして、「聴いてみてください」と言わないのはこのためです。友友でもセンステでも、この手の曲の良さは文脈ありき、そのアイドルがこれをリリースするまでに歩んできた過去があってこそのもので、それを知らない外部の人がひょいと曲を聴いてもただの塩曲です。
皆さんも自分の好きなアーティストの曲を誰かに薦めるときは、ファンだから良さがわかるというような曲を最初に薦めてはいけません。そういうのは、キャッチ―な曲で相手を取り込んでからすることです。

*8:まあ、出すだけ出しといてのちのちライブで育てるという戦略もアリはアリですが、出した時点でのダサさはこの上ないし、ファンとしてはそんな早いうちから終わりのことを意識したくありません。

*9:どうでもいいようですごく重要なのは、アイドルにはプロデューサーがついていて楽曲もセルフプロデュースではないことです。未来感傷曲で歌うような内容は、アイドル自身の中から出てきてはいけない。それを思いつくことはあってもよいけど、直視することを避けて無心で “今” に打ち込むようでないといけない。ああいうことを真剣に悩む時期に入ったら、既に彼女はアイドル性を大きく失っている。未来感傷曲の歌詞は、プロデュースサイドからアイドルに与えられ実際に声に出すことを通じて初めて彼女たちの中に自分のこととして根付くものでないといけません。

なぜこんなことを言うかというと、ラブライブ!の劇中ではμ'sはセルフプロデュースという設定になっているからです。μ's曲の歌詞は園田海未を中心にすべてメンバーが書いているということになっています。しかしセンステの歌詞が高校生の彼女たちから出てきてはいけないんです。作中設定から離れて現実には、ラブライブ!の楽曲は全て畑亜貴が作詞しています。私は、センステに関してはμ'sプロデュースという設定から逸脱して事務所提供楽曲として解釈しています。