11月24日にまんがタイムきらら展に行ってきました。
意外と開催期間が短い。たまたま昼に会ったオタク友達が、「そういえば今きらら展やってるよね」と言ったので知りました。ランチ後お別れして末広町に直行。
まんがタイムきららの独立創刊15周年を記念した展覧会で、きららのコンセプトである「希望」「夢」「勇気」「ときめき」をテーマに、過去を含む80の掲載作品の作家さんが描き下ろされたイラストと漫画が展示の中核です。私はきららの雑誌を買ってませんし、個別の作品にもアニメから入ってるにわかですので知らない作品が半分くらいだった気がします。それでもどれもじっくり鑑賞して楽しめました。
いちばん良かったのは、展示作品の制作過程のPC画面を録画したドローイング動画です。『NEW GAME!』の得能正太郎はじめ3名の先生の、イラスト一枚絵を描く過程のクリスタ(御三方ともclip studio paint exをご利用でした)の動画です。作業工程が想像をはるかに超えて膨大で、ひとつひとつが丁寧かつ無駄なく進められていく過程が記録されていました。これで完成かなと思ってから、陰が入り、髪のハイライトが入り、線を修正して、そろそろ終わりかと思えば、また、……。その各作業もコピペのようなものではなく、複雑かつ重層的で、それをキャラクターごとに行って。一枚のイラストにどれだけの想いと魂が込められているのか、素人で消費豚の私には分からないなりに精一杯感じようと穴が開くほど見つめました。このゾーンだけで入場料以上の価値がありました。
展示スペースのあとには物販コーナーがあり、グッズに加えて展示作品の複製原画が受注生産で販売されていました。ドローイング動画を見たあとでもあり、感情も高ぶっているのでごちうさを買いたい気持ちがありましたが、ドローイング動画を見たためなおさら、作品に宿るものに見合う管理をする自信がなくやめることにしました。
こういった様子で、クリエイターの凄まじさ、商業の本気、プロの本気を知ることができ、大満足したきらら展でした。*1
話変わって。
きらら展の会場は、末広町近くのアーツ千代田3331でした。外観を見た瞬間、「学校だ」と感じました。入場して内装を見て確信に変わりました。調べると果たして、統廃合で2005年に廃校となった千代田区立練成中学校の校舎でした。きらら展を出てから、建物の中を歩き回り、階段や廊下のリノリウムの質感に、教室に面して並ぶ水道の蛇口に、嗚呼学校はこんなところだったなぁと別の感傷に浸りました。
アーツ千代田の所在地は千代田区外神田、ここでも公立学校の統廃合が進んでいることを知りました。ラブライブ!で音ノ木坂学院が定員割れするのも、おかしな設定ではなかったんですね。