ふわふわぷかぷか

波のまにまに漂うこころ

娘。小説の設定

はほとんど下火になっているようだけど、2001年から2005年頃にかけてネット掲示板ハロプロの創作小説が盛り上がっていた。「娘。SS」とか「ハロプロ小説」でググってみればその有名なものに触れることができる。このこと自体はずっと前から知っていたけど、オリジナルコンテンツから二次創作として妄想を書き連ねて内輪で褒め合ってるなんて気持ち悪いという感覚があったのか(基本的に同人界隈に対してこういう見方がある)それとも単純に他にもっと見たいものがあったのか、私は現実以外のストーリーに目を向けてこなかった。しかし、先月さゆロス展に行って感激したことが関係してか今ではファンが作り発信するコンテンツへの見方が変わってきた。

メンバー間の人間関係はいつの時代もファンの関心事の一つ、なかでもやはり仲の良い組み合わせは想像して楽しい。歴代のモーニング娘。カップリングとして有名なのは「いちごま」「いしよし」「さゆえり」だと思うが、私はとくに石川梨華×吉澤ひとみの「いしよし」が好きだ。同じ思いのファンはたくさんいたらしく、ハロプロ小説のなかにはカップリングものがジャンルとしてあるのだが1444(いしよしのこと。平仮名が続くと読みにくいので適宜この表記を使う)は一時これの主流だった。ゆえに作品数が多く名作として語り継がれているものもある。そんな中たまたま目についた『水魚なふたり』を読んだのをきっかけに、目下私は娘。小説にハマっているのだ。

 

の世界を好きになって日が浅いのでまだ1444をいくつか読んだ程度だが、*1 それでも複数の作品を読むうちアンリアルもの*2 のキャラ設定に共通点が見えてきた。そしてそれはハロモニや現実のエピソードに基づいたものだ(気付いた瞬間「私も娘。に詳しくなってきたなぁ」と嬉しくなる)。以下に例を挙げよう。

 ・学園もので保田圭は写真部の部員か顧問:一時期保田はカメラに凝っていて常に首から提げていたので。

・保田が石川の姉貴的ポジションになる:梨華ちゃんが娘。に加入したとき圭ちゃんが教育係として付いたことから。

藤本美貴のツッコミがきつい:ツッコミキティに逆ツッコミキティ

加護亜依が(似非っぽい)関西弁を使う:あいぼん奈良県出身なので。現実の加護ちゃんはテレビでは全く訛らないから関西弁の印象がないがプライベートでは使うらしい。

・石川は美的センスがない:2002年12月のハロモニ裁判で、私服のセンスが悪すぎるとして「ワイセツ物陳列罪」で訴えられ有罪になったことから。

・やきそばが出てくる:『うたばん工業高校文化祭』で梨華ちゃんとよっすぃ~が焼きそばを作ったため。*3 また、辻希美ハロモニでゲームに負けて焼きそばを食べられず泣いたことがあるため。さらに、「梨華ちゃんが作った焼きそばはトイレの臭いがする」と辻が言ったことがあることから。これに関係して梨華ちゃんの料理下手(or 今は上手だけど昔は下手だった)設定も。

・吉澤が体型について口にする:2002年夏と2003年夏に吉澤がかなり太ったことから。その前後も断続的にぽてぽてしていたが03年の暮れにはほとんどスッキリし、04年からはイケメンお姉さんとして完全復活した。

 

このくらいにしておこう。他にもあるだろうけど記事が間延びするので!

上に挙げた元ネタの分かっている設定のほかに、テンプレだと気付いたけど何が元ネタか分からないものがある。今のところ以下のふたつ。

 ・石川が初め携帯電話を持っておらず、物語の途中で買うけど使い方が分からず吉澤などに教えてもらう:当時はケータイ持ってる人と持ってない人がいたっていうただの時代背景なんだろうか。でもいつも梨華ちゃんが持ってなくてよっすぃ~に薦められて買うパターンで逆はない気がする。確かに梨華ちゃんは家庭が比較的厳しいというか両親によく目をかけられてるイメージはある。あと、確か2005年6月頃のちゃんちゃかチャーミーで「最近やっとパソコンが使えるようになりました」みたいなことを言ってて、機械に弱いのかなと思ったけど当時からそういう扱いだったのだろうか。

・学園もので石川が吉澤や後藤真希との初対面時に敬語を使われて「敬語じゃなくていいよ」みたいなことを言う:これが一番謎。梨華ちゃんがよっすぃ~にこれを言う*4 機会があったとしたらオーディションのときか加入直後だろうけどその時期の梨華ちゃんはあからさまに根暗そうだったからこんなこと言うイメージがない。ごっちんに関してはそもそも加入した期の関係上、梨華ちゃんのほうが敬語を使ってごっちんがいやいやタメ口でいいですって言う立場のはず。したがって現実のエピソードでこれを説明するのは難しそうだ。小説内で吉澤と後藤は必ず同級生で石川は彼女らと同学年の場合と一学年上の場合とがあるのだが、とりあえず現状での仮説としては、同学年設定のときのこのセリフは「作者の戯れ」(現実で学年の違う連中を物語内で同級生にしている虚構をメタ的に指摘して楽しんでいる)、先輩設定のときのこのセリフは「物語進行の都合」(学校で後輩が先輩に最初からタメ口で喋るわけにはいかないけど早く仲良くなってもらわないと困るから)というふうに解釈している。つまりは小説限定の約束事なのかなと。

求ム情報!

*1:ところで、読むうちに私は百合エッチとかドロドロした肉体関係の描写が苦手だということが分かったから、プラトニックないしよし小説をあらかた読み終えたらカップリングでないものを読むつもりだ。最初に読んだのがとびきり清純な『水魚なふたり』でなかったら刺激が強すぎて娘。小説を好きになることはなかったと思う。

*2:モーニング娘。メンバーがモーニング娘。メンバーとして出てくるのがリアルで、年齢や身分などが脚色されているのがアンリアル。アンリアルの代表的なものは、学園ものとファンタジーもの。

*3:

www.youtube.com

*4:前提事項として、2001年には既に互いをニックネームで呼び合っていた石川吉澤後藤は三人とも1985年生まれだが梨華ちゃんだけ早生まれなので学年が上である。また後藤は3期、石川吉澤は4期メンバーである。